文楽を見よう7

文楽のプログラムには、筋書や太夫、三味線弾き、人形遣いの配役表などが掲載されているが、ページの最初に『登場する首』として、文楽人形の首の名前も明記されている。

首は、娘や若男などいくつかに分けられるが、眉や目、口、肌の色など役柄によって違っていて、見ていて楽しい。例えば、うら若い未婚の女性や若い女房役などに使う『娘』の場合、目は動かない描き目だが、目がつむる。口針が仕掛けられていて、袖口を引っ掛けて泣くポーズを効果的に見せるように作られている。

文楽人形で、もっとも代表的な首が文七だ。全体的に線が太く男性的な首で、インテリジェンスとバイタリティに溢れている。眉毛が動いたり、寄り目になったりと動作も大仰で、見得(みえ)を切ると一段と映える首だ。

首には、野球のブロックサインにも似た動きで、3人の人形遣い(主遣い・左遣い・足遣い)の息を合わせる大切な役割もある。『頭(ず)』というサインを例にとると、このサインで人形が右(西)をさして左(東)をさす動きを現す。実際は、主遣いの首の動きと人形の肩が少し落ちるタイミングで左遣いと足遣いが「頭」のサインを読み取り動くことになる。主遣いの身体の動きが三位一体の人形遣いの核なのだ。byメイ

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