パニック映画と防災6

パニックの中での「出会い」を描く『ポセイドン・アドベンチャー』

津波は様々な原因により発生する。海底地震により大津波が発生し、航行中の豪華客船が呑み込まれる惨事を描いたのが『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)だ。

監督はドナルド・ニーム、主演はジーン・ハックマンでアーネスト・ボーグナインなど個性派俳優がわきを固めている。
上映時間は117分。<豪華船転覆のスペクタクル!大脱出劇のスリルとサスペンス!これぞパニック映画の最高峰!>がキャッチコピー。

大晦日の夜、アメリカの豪華客船ポセイドン号は、様々な人々の人生を乗せてアテネに向かっていた。だがその時、海底地震が発生。あっという間にポセイドン号は大津波にのまれて転覆。一瞬のうちに大勢の生命を奪う大惨事となった。天地が逆さまになった船内から、スコット牧師(ジーン・ハックマン)を先頭に生き残った10名の決死の脱出が始まった。

CGなしでの特撮を駆使した大津波や後に「タイタニック」(1997年)のお手本となった客船転覆の壮大なスケールに加え、スリリングな脱出劇、そして極限状態の中から生まれる人間愛を描き出す感動の超大作だ。

名台詞も多い。「上(実際は船底)に行くといいものがあるの?」の問いかけにスコット牧師が、「ある。命です。人間、一番大切なのは命でしょう」と応える。ラスト、牧師の「助けは請わない。だからじゃまするな!」との天に向かっての叫びには心が震える。byメイ

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