年間グランプリ賞最終選考
難航した年間グランプリ賞もついに発表されます。最終選考に残ったのは以下の作品です。
今回は入賞された方でも上位である優秀賞の中から、年間グランプリを選ぶことになりました。
【最終候補】
5月「大人はつらいよ」
優秀賞 木N作家集団 R・Hさん
「やっばりダメだ。ブランコしか愛せない性癖は止められない」
8月「ナイショの叫び」
優秀賞 C・Oさん 土A2作家集団
「一緒に花火大会行こうって約束したのに……お母さんの嘘つき! 空の上から花火はどう見えるの?」
1月「十万円の願い事」
優秀賞 木N作家 R・Hさん
「ヨーシ! 推しの巫女さんのマオちゃんへ、投げ銭10万円! 神様、不純ですいません!」
2024年度で優秀賞に選ばれたのはこの3作品だけです。R・Hさんは二度の受賞と初代王者へ王手をかけた感があります。しかし、C・Oさんもドラマらしい台詞の力が強い。まさに対照的な二人が残ったのは面白い展開でした。
年間グランプリ受賞者決定!

「君の台詞に乾杯」の栄えある第一回年間グランプリは・・・・・・
お題は「ナイショの叫び」
C・Oさん 土A2作家集団
「一緒に花火大会行こうって約束したのに……お母さんの嘘つき! 空の上から花火はどう見えるの?」
お題は「十万円の願い事」
R・Hさん 木N作家
「ヨーシ! 推しの巫女さんのマオちゃんへ、投げ銭10万円! 神様、不純ですいません!」
W受賞となりました。おめでとうございます!!!
そして、今回特別に敢闘賞としてM・Yさんが選出されました。
なんと年間三回も奨励賞を受賞された大喜利マニアです。おめでとうございます!
【講評】
短いセリフの中にどちらも本人だけでなく相手のキャラクターや関係性まで見えてきました。ドラマは人を描くと言いますが、本企画の「セリフ力を磨く」のコンセプトを超えてきた両作品だったと思います。親子の愛情というドラマ性を感じられたC・Oさん。孤独を抱える現代性がキャラクターに乗ったR・Hさん。それぞれのセリフへのアプローチは違うものの、甲乙つけがたくW受賞とさせていただきました。おめでとうございます!
この結末はハッキリ言って想像していませんでした。一年前に始めたこの企画でまさか三回も受賞する人が二人も出るなんて驚きでした。また一般からの応募者もいて、その人が賞を取られたりとバラエティーに富んでいました。けっこうお題もいろんな形で出してたんですが、投降者のパワーあるセリフに乾杯(完敗)の感じです。 来年は第二回ということなので、是非とも月間グランプリを取れる人が出てきてほしいですね。グランプリ同士の戦いで年間グランプリを決めたいという作品をお待ちしています。

本人インタビュー(R・Hさん)
【受賞の感想】
R・Hさん「非日常的なセリフを考える楽しい時間と、その上で賞まで頂き、一粒で二度おいしい。アメを食べ終えた子供の様な自慢高慢バカに 浸る懐かしい気持ちと共に達成感を感じています」
セリフ大喜利をやってみてどうでしたか?
R・Hさん「有りそうで無さそう。でも・・・有るかも・・・というセリフが特に面白く書けたかなぁと自画自賛しています」
2025年度への意気込みを教えてください?
R・Hさん「より一層面白おかしく。他人を傷つける事の無いセリフを意識し、一つ一つ丁寧に書いていこうと思います。もちろん2025年度も入賞を狙っていきます!」
君の台詞に乾杯! 要項
お題の絵を見て、そこで一言! 泣かせるもよし、笑わせるもよし。
皆さんが普段培ったセリフ力を使って、クラスも経験も関係なしのオープン参加の真剣勝負!
NEW「君の台詞に乾杯」に年間グランプリ賞が新設されました!
2024年度(4月~翌3月)の投稿者から最優秀投稿者を選ぶ年間グランプリ賞ができました。
賞状+副賞「図書カード五千円」です。
【要項】
参加資格:オープンなので自由に参加できます。
対象:シナリオセンター大阪校在籍者。それ以外の方は、一般でご参加ください。
開催:シナリオ・センター大阪校のホームページとX、フェイスブックにて、月一回開催。
募集期間:原則として、1日から最終週の木曜日まで
発表:シナリオ・センター大阪校のホームページにて優秀者の発表
表彰:賞には月間グランプリ(最優秀賞)、優秀賞、奨励賞があります。
候補作がない場合は該当なしとすることもあります。月間グランプリ、優秀賞を受賞された方の中から、年間グランドチャンピオンが決定されます。
副賞:優秀者には賞状が進呈されます。
投稿:毎月のお題に沿った五十~六十文字以内の台詞をシナリオ・センター 大阪校の大教室前のポストに投函。
メールで送られる場合は、シナリオ・センター 大阪校 staff@scenario-center.com
件名「君の台詞に乾杯!〇月のお題」で送信ください。
9月のお題
10月のお題は・・・「中二病、二週目」

人は誰しも大言壮語や妄想をもって生きているもの。
思春期ど真ん中のピュアな中二病(心)をあなたはまだ忘れていないはず。
今のあなたは二周目の中二病の人です。
解放された心の叫びを台詞(六十字以内)で書いてください。
募集期間: 10月1日(水)~10月31日(金)24時まで
投稿:応募用紙 or メールにて
前月のお題
9月のお題は「最後のラブレター」

限りある命です、人もいつかは天国に召されるもの。
あなたは最愛の人(ペットや物もOK)にどんなラブレターを残しますか。
愛する家族に伝えたいラストメッセージを台詞(六十字以内)で書いてください。
募集期間: 9月1日(月)~9月30日(火)24時まで
投稿:応募用紙 or メールにて
応募数 26件 (ポスト21件/メール5件)
9月「最後のラブレター」の最終候補作は以下の4作品
木N研修科 M・Yさん
「母と言うより三姉妹の長女のようでした。思えば一度も怒られたことがなかった。いつも朗らかなあなたのお陰で私たち姉妹は今日も笑っています。大好きだよ」
金N作家集団 H・Iさん
「夜は若く、俺も若かった。さよならを言うのは、少しずつ死ぬことだ。お前は「もう二度と」と言うが、俺は「もう一度」と想う」
一般 M・Oさん
「巨大隕石までのカウントがいよいよ始まった。話す言葉は全て軽々しく感じるので想いを文字にして、君に手渡したい」
木N作家集団 R・Hさん
「最後の貴方。貴方の寝息は私の子守歌。世界の音全てが消える。貴方の寝息に毎晩恋をし、ドキドキ眠れない子守歌」
9月の結果発表
優秀賞 木N研修科 M・Yさん
「母と言うより三姉妹の長女のようでした。思えば一度も怒られたことがなかった。いつも朗らかなあなたのお陰で私たち姉妹は今日も笑っています。大好きだよ」
審査委員長による選評
「三姉妹の長女のよう」と短い描写で、若々しいお母さんが二人の姉妹の母であること。また続く台詞で、楽しく笑顔を絶やさず過ごしてきた様子が伝わります。悲しみはいくばかりかなのに、今日も笑っています、とつながっているのも、せつなくてあたたかい感情の表現です。
大好きだよ… お母さんはどれほど嬉しいことでしょう。家族への思いやりと愛の伝わる、すなおでピュアな台詞でしたね。これからもますます磨きをかけてくださいね!
【あとがき】
この企画を始めてもう一年以上なのですが、多くの作品の中から読んだ瞬間にこれだと思える作品があります。今回の優秀賞に選ばれた作品もまさしくそんな作品でした。多くの作品の中でピカピカしていて、読んだ瞬間にふっと世界が広がって共感できる。大喜利は短い作品ですが、俳句のように短くても豊かな世界が広がる。そんな感動を与えてくれるものだと、改めて感じました。
また次の作品でも素敵な出会いがあることを期待しています。
こんな応募がありました。
作家養成(基礎科) N・Nさん
「もう二度と会えないと泣かないで。一度きりの人生で出会えたと笑って生きてね」
木N作家集団 R・Hさん
「私が病に伏してから、毎日待ってる。貴方の靴音は朝夕飲む薬より、私に命を吹き込む。名前も顔も知らない貴方へ愛を込めて」