伝統的工芸品あれこれ その6

近畿地方の伝統的工芸品

一般に「注染(ちゅうせん)」と呼ばれる「浪華本染め」(大阪府)は、生地を折り畳みながら、染めたくない部分には防染のりを置いていき、その上から染料を注いで染めます。表からも裏からも染めるので、両方染まるのが特徴です。

大阪で開発されたのは、大量に手ぬぐいを生産するためだと言われています。むしろ、染物(染色品)は京都府が本場の感があります。「京友禅」、「京鹿の子絞」、「京小紋」、「京黒紋付染」と多彩です。

「京友禅」は、江戸時代前期、京扇子の絵師・宮崎友禅斎が描いた意匠(デザイン)を模様染めに使用したのが始まり。細やかな筆使いで自然の美しさを染め上げ、金箔や刺繍の飾りも入ります。

「京鹿の子絞」は、布を糸で括って染め上げて作ります。括られた部分だけ染まらず、白く残る部分が小鹿の斑点に似ているところから、この名があります。立体感があり、50種類以上の模様があります。平安時代に模様の基本となる紙型が作られたことが始まりとされる「京小紋」があります。徳川家康も身に着けたと言われ、その後、町人の間にも広まりました。

「京黒紋付」は、江戸時代初期に絹織物を黒く染める技術として確立され、明治時代には葬式や結婚式の礼服として広まりました。当初は植物の原料が使われていましたが、大正時代に入ると化学染料を使い、より深みのある黒色が出せるようになりまた。(宙)

〈参考文献〉 唐澤昌宏(2025). 未来につなぐ日本の工芸品①.Gakken

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