特殊効果あれこれ7

アナログとデジタルの融合が迫力を生む

爆破の迫力や俳優のリアクションにリアルさをもたせるため、アナログとデジタルの融合で迫真のシーンを表出することができる。
その手法として活用されるのが、『プリビス』と『リファレンス』だ。

『プリビス』とは、VFXでCG映像と実際に撮影した映像を制作する前に、完成した映像をイメージできるようにしたCGのシミュレーション映像のこと。絵コンテで起こる解釈の違いなどを防ぎ、監督や脚本家がその映像にもっているイメージを、俳優を含む制作スタッフ全員で共有することができる優れモノだ。
どの部分をアナログにして、どの部分をCGにするかという撮影の見通しも付けやすくなる。
合成を用いる撮影では、グリーンバックの前で俳優はずっと演技するため、よりよい演技のためのイメージの共有が不可欠なのだ。

次に活用される手法が、『リファレンス』だ。CGを作成するときの参考に使用する映像のことだ。
例えば、3DCGで怪獣を造るとする。CG上で怪獣を描くが、どうしても影の入れ方が不自然になる。先に精巧な怪獣の模型を作り、外で動画を撮影したものを参考にCGで作った怪獣に陰影をつけるとリアルな怪獣の3DCGが完成できる。

アナログとデジタルの技術を駆使し、映像制作者のイマジネーションが加わることで、よりリアルで観客に満足感を与える映像作品が生まれるのだ。byメイ

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