特殊効果あれこれ3
アメリカは特撮映画のメッカ
1977年公開の「スター・ウォーズ」(監督:ジョージ・ルーカス)と「未知との遭遇」(監督:スティーヴン・スピルバーグ)は、今までにないSF的世界観で観客を圧倒した。特殊効果を活用したSF映画ブームの到来である。
この2作品には、カメラの動きを記憶させ、反復することで合成映像を撮影するモーションコントロールカメラが使用されるなど、新たな技術が導入されている。
役者を別の生物に変貌させる特殊メイクも1980年代には大いに進化を遂げる。これらの動きの中で、映画界の最高峰・アカデミー賞に、1963年に視覚効果賞が、1981年からはメイクアップ&ヘアスタイリング賞が設けられると、時を同じくして、コンピューターを用いて画像を生成する技術が開発され、いわゆるCGの登場が大作映画で効果を発揮するようになる。
フルCGのアニメーション作品も現れる。2000年代に入ると、あらゆる映画にCGが用いられるようになる。背景をCGで描画することで、実物のセットを作ることなく、SFやファンタジーの世界が繰り広げられることになった。
「インカメラVFX」という撮影技術を使うことで、背景として設置したLEDのスクリーンにCG映像を映し出し、カメラが動くとそれに合わせ背景に映ったCG映像も動き、違和感なく俳優と背景のCG映像をリンクさせてシーンを撮影できる時代になった。byメイ