ガラスの世界 その3

ガラスの歴史

四季を愛し、美しいなかにも儚さを求め、過ぎゆく季節を惜しむ日本人の感性に、ガラスはまたとない素材だったと思われます。

古代日本人の暮らしの中で、弥生時代は稲作や金属加工などの様々な文化が大陸からもたらされた時代でした。

ガラスも同じく弥生時代の紀元前4~3世紀頃に装飾品として伝わりました。この時代の遺跡からは、ガラスは筒・管や丸い形の穴のあいた状態(ビーズ)で、紐を通してつなげた装飾品として出土されています。

飛鳥時代になり、中国から仏教が伝わると、寺院や仏像を飾るために、ガラス玉が使われるようになりました。日本初の寺院・飛鳥寺には仏舎利(お釈迦様の遺骨を入れる容器)といっしょに金銀や宝石、ガラス玉が埋められていました。

奈良時代の宝物がおさめられた正倉院には、6万以上のガラスが残っています。装飾品から仏具としての役割が多くなったため、黄色や緑色の他に黒系のガラスが作られるようになりました。

その後、一度は衰退するガラスの装飾品ですが、日本で再びガラスが注目されるようになるのは、室町時代後期になってからです。キリスト教の宣教師、フランシスコ・ザビエル(1549年来日)が日本での布教の許可を得るため、当時の権力者にガラスの器や眼鏡、鏡などを贈りました。色つきのガラスしか知らない日本人たちは、この時、持ち込まれた透明なガラスに驚いたようです。

その後、江戸時代、鎖国の中で長崎の出島にガラスの製造方法が伝えられて、日本らしいガラスの金魚鉢や風鈴が作られています。(宙)

〈参考文献〉和の技術を知る会(2026). 子どもにも伝えたい和の技術17 ガラス. 文渓堂

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