特殊効果あれこれ6

テレビの天気予報も特殊効果

特殊効果を生み出す手法のひとつに、『クロマキー合成』がある。映像の一部から特定の色の成分を分離して、そこに別の映像をコンピューターで合成する技術だ。

テレビの天気予報では、グリーンバックの前の気象予報士を撮影して、背景に天気図を挿入して、この合成で予報を流している。グリーンが人間の肌の色ともっとも被りにくい色のため、バックにグリーンを使用しているのだ。

ゾンビ映画で、下半身を失くしたゾンビが上半身だけで動くシーンに出くわすが、これは、撮影時、上半身に特殊メイクを施したゾンビ俳優が、下半身に緑のタイツを履いて演じたものに、緑の部分に背景を合成して、断面をCGで違和感のないように処理した映像なのだ。

次に紹介するのが、『アニマトロ二クス』という手法。アニマトロ二クスとは、アニメーション(動画)とエレクトロニクス(電子工学)を組み合わせた造語。例えば、恐竜の模型の中に電子装置を入れてコントローラーやコンピューターの操作で動かす技術だ。

1993年から続く映画『ジュラシック・パーク』シリーズ(監督:スティヴン・スピルバーグ)に出て来る恐竜の何体かは、このアニマトロ二クスで動いている。

特殊効果あれこれ3、のコラムで紹介済みの『インカメラVFX』だが、実際のセットは手前の俳優が演じるところだけで、背景はこのカメラにすると、グリーンバックの前で演じるよりも俳優も臨場感を持って演技できる。byメイ

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