「八百八橋にはドラマがある!」その6

~商人の町大阪にはこんな素敵な場所がいっぱい~

時代で姿を変えた天満橋

 天満橋は天神橋や難波橋と並んで、浪華三大橋の一つです。歴史も古く江戸幕府による公儀橋として運営されていました。現在は上下階式の構造で「天満重ね橋」と呼ばれ、上が土佐堀をまたぐバイパス、下が天満橋筋と谷町筋をつなぐ道路となっています。

 しかし、この橋は治水工事によって付け替えられたり、洪水によって流されたりと浪華三大橋の中でも時代によって大きく変化してきた橋でもあったのです。

天満重ね橋

 江戸時代には現在よりも一筋東(現在の天満橋筋)にありましたが、1771年の寝屋川・鯰江川との合流地点での逆流を防止する堤防、将棊島(しょうぎじま)が作られたことで以降はこの島を跨ぐ橋となります。1878年には谷町筋と空心町筋(現在の天満橋筋)を結ぶ位置に架け替えられたものの、わずか7年で淀川大洪水により流失してしまうのです。

淀川大水害からの復活

 大川の歴史においても、明治18年の淀川大水害の被害は最大級でした。天満橋だけでなく大川に架かっていた多くの橋が消失しました。交通の要衝でもあったため、今度こそは流されない立派なものをという市民の期待に応えて再び作り直されます。わずか三年後の明治21年にドイツ製の鋼材を使った重厚な橋へと生まれ変わります。

 当時の鋳鉄製の看板は今も橋の北詰にある公園に保存されています。

天満橋の鋳鉄製の看板

往時の天満橋

「ジョゼと虎と魚たち」となった大川沿い

 大川沿いには「毛馬桜ノ宮公園」「造幣局の通り抜け」といった有名な桜並木が大川沿いに並んでいます。この辺りは大阪の桜の聖地なので、あまりに有名っちゃ有名です。京阪電車やMETROのCMやポスターなどでも使われたり、旅行関係のホームページでも必ずと言っていいほど大川沿いの桜は登場しています。

映画でいえば、実はアニメ「ジョゼと虎と魚たち」でも主人公たちがデートした場所になっています。

ジョゼ「ここな。春になると桜の雨が降るねん」

(アニメ「ジョゼと虎と魚たち」より)

これからも老若男女問わず、多くの人がここで桜の花を見ながら歩くんでしょうね。皆さんも、別れのシーンや告白のシーンに是非ロケハンしてはいかがでしょうか。

春には一斉に桜が咲く川沿い

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