特殊効果あれこれ2
映画の特殊効果
1800年代末から1900年代初頭にかけて、映画における特殊効果が誕生した。その嚆矢となるのが、1902年公開の映画『月世界旅行』(監督:ジョルジュ・メリエス)だ。人の顔をした月に砲弾が突き刺さる映像が印象的な作品だ。作品では、巨大な大砲で月世界探検に出発した人々が不可思議な出来事に遭遇する様を爆発などの特殊効果を用いて描かれている。
その後、1920年代に入ると「オペラ座の怪人」などの怪奇映画で、役者が自らメイクを施して観客を怖がらせ、特殊メイクという特殊効果の分野を広げていった。
『ストップモーション』は、対象物を少しずつ動かして撮影し、フィルムをつなげることで物が動いているように見せる手法だ。これにより、実在しない怪物が編み出された。代表作としては、1933年に制作された「キング・コング」(監督:ペリアン・C・クーパー)がある。
一方、日本では、1954年公開の「ゴジラ」(監督:本多猪四郎、特撮監督:円谷英二)が特殊効果で脚光を浴びた最初の作品で、現在の「シン・ゴジラ」までシリーズ作品が創られ続けている。「ゴジラ」のような特殊効果を用いたシーンが、大きな見どころの作品は、日本のお家芸となり、特撮映画と呼ばれるジャンルを確立した。byメイ