フードデリバリーの今昔2
インドのフードデリバリーは100年以上前から
インドの大都市ムンバイには、ダッバーワーラーと呼ばれる5000人近くの弁当配達員が130年も前から「弁当配達」をしている。インドがイギリスの植民地だった頃、インド人の労働者が職場で出されるイギリスの食事が合わなかったため、自宅から弁当を届けてもらったことが始まりだ。
ダッバーワーラーとは、インドの公用語のヒンディ語で「お弁当を運ぶ人」という意味だ。現在も、家から職場まで20万食近い弁当が配達され、大きなビジネスになっている。
一方、料理の材料と一緒に料理人も出かけて行き、現場で料理を作る『ケータリング』というシステムがアメリカやヨーロッパではイベントやパーティに利用されている。
配送には、荷車、自転車、スクーター、ライトバンなど様々な車両が使われている。日本では、昭和の時代、自転車で出前するそば屋の店員がよく見られた。何段にも積んだざるそばのざるを肩に載せて器用に自転車をこぐ職人芸の店員が随所で見られた。
昭和も終わりに近づくと、宅配ピザが登場する。配達専用の屋根付きスクーターが路上でよく見られた。
令和の現在はどうか。ドローンによる配送の実験がアメリカでは始まっている。
日本の外食産業の市場規模は2021年におよそ17兆円で、国内総生産の3.2%を占めている。また、フードデリバリーの市場規模は、首都圏・東海圏・関西圏で外食産業の70%に迫っている。byメイ