万博のお茶と音楽 1

改めて知る喫茶外交

大阪・関西万博が4月13日から10月13日の期間で開催中だ。万博と聞くと直ぐに、科学技術の進歩が思い抱かれるが、万博の開催で「音楽」が開花し、国内外の人々のコミュニケーションに日本の「お茶」が威力を発揮したことは、あまり知られていない。

それでは、まずお茶について見てみよう。
幕末以降、日本人はお茶を介して外国と交流してきた。アメリカで開催された万博では、その傾向が顕著だ。明治初期から日本には、緑茶・紅茶・ウーロン茶が生産されている。
SNSで情報が即時に飛び交う現在と違い、初期の万博はモノと情報が行き交う一大イベントだった。そんな中、輸出品目のお茶は、人々が世界の文化を垣間見る重要なアイテムだった。
日本人は、茶庭に茶室を作り、茶器を使い、茶道という文化を生み出した。
江戸時代には、庶民のための喫茶店、茶屋が繁昌していた。日本は茶文化を持ち込むことで、万博に来場した世界の人々に新鮮な驚きを与えた。

人々は、日本館でお茶を味わうことで、日本にいるかのような思いに浸った。岡倉鉄心も「茶の本」の中で、(くしくも日本文化を学ぼうとするものは、茶について学ばねばならない)と説いている。
万博を通じて日本のお茶が紹介されてきたことは、現在の我々が日本文化を改めて知る機会でもある。byメイ

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