小説「新開地サイバーバンクトリップ」 S.N さん 水N研修科 所属

作品ページ https://www.instagram.com/p/DMQM87oP0vS/

同作品は神戸ふたばZINEフェスのイベントにて販売されました。

新開地サイバーバンクトリップのあらすじ
絶対的支配者HECATE社が統治するサイバーパンク都市・NEO神戸。凄腕ハッカーのベイルは、ある夜、企業私兵に追われる少女を発見する。彼女が抱えていたのは、HECATEから盗み出された謎のキューブだつた。ベイルは気まぐれから彼女を救うが、その意図を試すため、キューブを奪い立体迷宮の奥深くへと姿を消す。サイボーグとアンドロイド。2人がたどる道筋は、破滅かそれとも救いかーー。令和最新のサイバーパンク。

趣味は特撮、小説もシナリオもで二刀流のS・Nさん

イ:本日は特撮大好き、映像制作や小説で大活躍のS.Nさんにお出でいただきました。

作:その紹介がすごくやりづらいです。

イ:そうですか? こよなく愛しているとお聞きしていたもので。

作:特撮を愛しているのはそうなんですが、だいぶ愛憎入り混じる感情で好きなので。そんな無邪気に大好きと言ってしまっていいものかと悩んでおります。

イ:なるほど・・・ところで小説と脚本だと、どちらが自分の中でウェイトが高いとかありますか?

作:ウェイトというより、表現したい題材に応じて使い分けて書いている。という方が近い気がします。見た目やテンポ感、演出、物語の動きを強調したいなら脚本。より深い人物理解、繊細で一言で表し難い感情の機微、ゼロからの世界観構築を求めるなら小説。それぞれに得意な描写があるので、それぞれの特質を掴んで、舞台脚本、映像脚本、小説、漫画シナリオと狙いを絞りながら書いています。

イ:器用ですね。映像もやりたい、小説もやりたいという生徒さんは多いのですが、使い分けって大変ですよね。

イ:今回はどんな作品を書かれましたか?

作:「新開地サイバーバンクトリップ」は、実在の場所である神戸の新開地を舞台に、200年先の未来の世界“NEO神戸”で暗躍するハッカーたちの物語です。

イ:読ませていただきましたが、世界観がすごく作ってあって良かったです。ビジュアルもあるので、イメージがすごく共有しやすいですよね。その世界がそこにあるみたいな感覚で読めました。舞台は近未来ですが、実在の神戸という舞台がありますよね。これを使う強みってどう思いますか? また逆に苦労された部分もありますか?

作:縛りが出る事で明確になったのはありました。実際の場所があることでイメージを膨らませるロケハンが出来たことは大きかったです。

イ:なるほど。ここが良かったというロケーションはありますか?

作:まだ写真でしか見れてなくて、次回のイメージとして取材できればと思っている場所があります。現在は廃業した銭湯ですがライブなどの会場になっていて、イベントの時しか見られないので待ってまいます。

イ:それは楽しみですね。

あなたのアイデアの秘訣を教えてください。

イ:アイデアっていつもどうやって集めてますか?何している時が多いでしょうか?

作:大体は、書きたいなと思っている作品を常に頭に留めておいて、作品鑑賞やニュース収集、日々の生活の中で、その作品に使えそうなものを片っ端からメモしていくことが多いです。作品に活かせなくても、自分で面白いなと思ったことは何かしらのメモ帳につけています。あと、なんとなく浮かんだ決めセリフなんかは一言しかなくても書き留めています。そこから出来上がっていったキャラクターやシチュエーションも多いです。

イ:メモするタイプですね。自分の中で「私のアンテナは○○だよなぁ」と思うところありますか? 世の中というか、どういう部分に反応しています?

作:内省しますね。自分の感覚で捉えて理解する。自分の外の出来事をどういう背景があって、思考はどうなっているかとか。それが自分の中でイメージできるか? そこに何があるのか、他人ごとにしない。

弱さをちゃんと見ようはあるかな。弱いからこそ強いというか。

イ:今回の作品を書こうと思ったきっかけは?

作:2024年に「サイバーパンク2077」というアニメ作品を見たのが一番大きな起点です。当時は前情報も何もなく、ただの好奇心だけで最終話まで一気見したのですが、虚しさと高揚感が同時に襲ってくるような視聴後感にひどく心を乱されました。

あまりの衝撃に、こんなジャンルを自分でも書いてみたいなと。それ以降、いろんな偶然が重なりまして、プロのサイバーパンク写真家であるキツネツキさんと二回もコラボさせていただけることになりました。

イ:作品を書く時のこだわりってありますか?

作:ひとつは、自分がムズムズするような物語の運び方を、できるだけしないよう気を付けています。あまりに突飛な心情の切り替わり、作者都合はできるだけ避けて、読者が没入できるよう、キャラクターが自由に動き回れる舞台づくりを心がけています。

もう一つは、自分以外の誰かがもう書いているような、どこかで聞いたようなものは、ひっくり返したり、違う切込みの仕掛けを組み込んでみたりとか、とにかく何かしらの新鮮味が出るように、組み合わせを考えつつ、物語としての気持ちのいい形を探っています。

イ:苦労されてますね

目指している作家像は?

イ:どんな作家になりたいですか?

作:映像の脚本家としては、どんな作品にも溶け込める書き手になりたいです。特に現場のやりたいことと、出来ることを、観客の見たいものを、パズルみたいに組み合わせていけるのが脚本の面白さかなおも思っています。なので、自分の振り幅はできるだけ広くとれるようにしています。

舞台脚本家としては、生の舞台だけにあるパワーと生々しさ。そして圧倒的な自由度のなかで、誰も見たことのない楽しさや興奮、感動を作り出したいと思っています。

イ:素晴らしい。脚本家向きのマインドですね。シナリオ・センターでは舞台経験がある生徒さんは少ないんですが、舞台の魅力を教えてもらえますか?

作:瞬間の芸術というのでしょうか。その時にしか生まれないものがある。観客も含めて、その時、その場所で役者と観客が一体になる藝術。ライブで見る瞬間の芸術だと思います。

イ:今後やってみたいジャンルや題材なんかあるでしょうか(ネタバレにならない程度に)?

作:書いたことのないジャンル、苦手なジャンルは一通り挑戦してみたいです。それ以外だと、ずっとやってみたいと思っているにはアクションと舞台演劇です。両方とも自分の脚本の原点でもあるというのもありますし、これからも磨いて光っていけるジャンルだと思っているので掘り下げていって、新しい切り口を模索したいです。

イ:いいですね、アクション。久々に聞きました。ぜひ、アクションを書ける作家になってほしいです。ちなみに50周年記念で動画撮影の企画ありますが、どうですか? アクションやるってのは。

作:残念ですが、もう作品は決まってまして(笑) でも、アクションも書いてます。特撮について書かれた本も読み返してみて、細かいアクションの指示よりも、決めの部分を書けるのが大切だなと気づきました。でも、監督と役者がやりたい場面を取り込んで書く場合もあるみたいですけどね。

イ:最後にこれからの抱負を決めセリフでお願いします。

作:自分の肉身と繋がった作品だけが、真実の魂を得ます。魂が宿る作品を作っていきたいです。

イ:かっこいいね!

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