「99のなみだ・星」シリーズ(リンダブックス)内「待っているから」など短篇小説で、通信作家集団の甲木千絵さん(58期)が活躍されています。
実際にお仕事をされた感想をお聞きしたところ「書かせていただいた本を本屋で見つけて、最初は信じられない不思議な気持ちでしたがとてもうれしかったです」と甲木さん。「書いてみて、小説は自分の表現で書く事が出来るので、シナリオとは違った面白味があります。その分、表現力が必要だとも感じました」と。
普段、書くためにどんな工夫をしていますか?とお聞きしたところ「今までシナリオや小説を書く時、ストーリーや場面を先に考えて書いていたんですが、最近になってやっとキャラクターをちゃんと作らないといけない事に気がつきました。それからは、クセのある人や面白いキャラクターの人がいないかと普段から探しています」との事。
シナリオや、小説を書く事の魅力をお聞きしたところ「昔から文章を書くのが好きでした。自分が考えた話を全然知らない人に読んでもらったり、見てもらいメッセージを伝えられる。まるで、遠い所から知らない人に手紙を出す感じ。そこが魅力なんだと思います」と甲木さん。
今後の抱負をお聞きしたところ「大好きなテレビドラマ、2時間サスペンスのような、小さな隣の家で起きているようなことから、大きな社会性があるようなドラマを書いていきたいと思っています」と。
「最後になりますが、通信で書くのは周りに誰も居なく一人で書き続けるのは大変かも知れませんがお互い頑張りましょう!」と甲木さん。
これからも楽しみな甲木さんです!
大阪校出身の佐々木あずさん(52期)が書かれた、NHK地域発ドラマ「農ドル!」が7月に中国地方で9月には全国で放映されました。
「今回、島根県を舞台にしたドラマを。とお話を頂きました。私自身、出身が近県の鳥取県出身なもので島根県はよく行っていましたし親しみがありました」と佐々木さん。
テレビドラマを書かれた感想をお聞きしたところ、「今回、初めてテレビドラマを書かせていただいたんですが、楽しんで書けました。私は主婦で小さい子供がいるんですが、子供が寝ている間に書いたり隙を狙って書いていました。テレビドラマと言う事もあり、やはり書く上では色んな人が関わったり、もちろん制約もあります。自分の好きな事を書けるコンクールとは違って、とても貴重な経験をさせていただきました」との事。
収録現場にも参加された佐々木さん。その時の感想をお聞きしたところ、「変更等がある場合の待機要員として参加しました。役者さんもいい人ばかりで、現場の雰囲気も良く、これといった変更も無かったので、いち見学者として参加しているようでした」と佐々木さん。
「あと、実は前から気になってお会いしたいと思っていた役者さんが、今回出演すると聞いてかなり嬉しかったです」との事。「今回経験させてもらって思った事なんですが、ドラマを書くには心身共にタフでないといけないな、と思いました。何度も直しもするので、直しに対しても柔軟になる事。それも大切な事だと思いました」と。
「今後の目標なんですが、今回書かせて頂いた事を活かして、もっともっと良い作品を書いて行き、ゆくゆくは映画シナリオを書きたいと思ってます」との事。
これからも楽しみな佐々木さんです!
作家集団の廣瀬弥生さん(38期)が書かれた携帯ドラマ「愛の容(かたち)」が、ナースのための携帯サイト、スマートナースで5月24日から9月6日までの毎週月曜日、金曜日に配信されました。
「実は、このドラマには原作の小説がありまして、今回は脚色という形で参加させていただきました」との事。携帯ドラマを書かれた感想、脚色という形で書かれた感想をお聞きしたところ「とても良い経験をさせていただきました。
脚色で関わる事は滅多に出来ない経験だと思うので、参加出来て本当によかったと思います。書いてみて感じた事なんですが、当たり前の事かも知れませんが脚色と言うのは原作をまったく違うものに変えてはいけないのです。人の作品をひも解いて大切に守りつつ、いかにセリフやシーンを自分のオリジナルで書いていくかだと思うんです。キャラクターを変えずに構成したり、大変でしたけど新鮮で面白かったです」と。
「携帯電話の小さな画面ですが自分が書いたものが配信されて、とてもうれしかったです。それと同時にいつかテレビや映画の大きな画面のシナリオを書けたらな…と思いました」
シナリオの題材を探す時や構想を練る時、自分なりの工夫や秘訣はありますか?とお聞きしたところ、「何でも日頃から興味を持つようにはしています。自分の好きな事以外に、他の人がどういう事に興味を持っているかも見るようにしています。あとは、インターネットで調べます」との事。
「昔から書く事が好きで空想するのが好きでした。これからも、書く事を続けていきたい思います!」と廣瀬さん。これからも楽しみです。頑張って下さい!
研修科の足立剛さん(65期)の書かれた小説「戻り道」が、第6回銀華文学賞にて佳作を受賞されました。
文学賞に応募しようと思ったきっかけをお聞きしたところ「昔から文章を書く事が好きで、今までにも小説のコンクールには出していました。実は別の小説のコンクールでも入賞させていただきました」と足立さん。
普段、文章を書くにあたり何か工夫していることはありますか?とお聞きしたところ「工夫と言いますか、まず自分が興味を持ったことを書いています。自分で言うのもなんですが好奇心が旺盛でピンときたらじっとしていられないんです。自分が感じたことを、時代と結びつけて書けたらいいのですが、なかなか難しいです」と苦笑いの足立さん。「書くことももちろん楽しいのですが、書くための取材や珍しいことに触れるのが本当に面白いです」と。
「作家養成講座での後藤先生のお話や毎週出される宿題、ゼミでの20枚シナリオはかなり勉強になり、他の仲間が書いた作品の感想や先生のコメントを毎回細かくノートをとります」とのこと。「今、実はまた書きたいことがあり、原稿用紙300枚〜400枚ほどの小説を書いています」と足立さん。「書く、読む、話す、と言う事は人と繋がるということだと思うのですが、いくつになってもそう言うことを続けて行きたいです」とのこと。
「次は、時間がかかるかも知れませんがシナリオで賞をもらいたいです」と。
これからも楽しみな足立さんです!
作家集団の水村節香さん(56期)が第18回「シナリオS1グランプリ」部門2(二時間もの)にて、準グランプリを受賞されました。
受賞の連絡を受けた時の感想をお聞きしたところ「仕事が終わり、その帰り道に連絡を受けました。携帯にかかってきたのですが、一瞬何のことかわかりませんでした。後でだんだんと受賞の実感がわいてきました」と水村さん。
「今回の作品は競馬の話なんですが、競馬が好きと言うのもあり、競馬場には何回も足を運びました。今回もそうなんですが、普段から出来る限りシナリオハンティングには行ってます。やっぱり、現場に行けば臨場感が違いますから」と。
「昔から文章を書くのが好きでした。今までは、色んな事に挑戦してもおぼえてしまえば飽きてしまい、長続きしなかったんです。でもシナリオを書き始めた6年前、今度は途中で止めないでおこうと思いました。今でも、落ち込んだり迷ったりする事がありますが、あの時の私を裏切る事だけはしたくないので、今まで続けてきました」と水村さん。
「長篇サポートクラスで自信がつきました」とのこと。「これからはホームドラマを書いていきたいと思ってます。大好きな向田邦子さんが書くような作品を書けたらなぁと思います。そして、いつかプロになって『向田邦子賞』をいただけるようになりたいです!」と。
パワフルでこれからも楽しみな水村さん。頑張って下さい!
作家集団の出雲弘紀さん(64期)の作品「自由研究」が、第1回科学ドラマ大賞(シナリオ部門)にて佳作を受賞されました。
「受賞の連絡を頂いて、本当に嬉しかったです。年末にNHKのオーディオドラマで賞を頂いた後、マグレでない事を実証しなくちゃ!って思っていましたから」と。授賞式にも参加された出雲さん。
感想をお聞きしたところ「東京の国際フォーラムという立派なホールの舞台で受賞させて頂いて、感激しました。尊敬するシナリオライターの内館牧子さんが委員長で、講評で「構成にもう一工夫あれば…惜しいという審査員の声もあった」と言って頂いて、これからも頑張ってシナリオを書いていこうと思いました」と。
コンクールに出そうと思ったきっかけをお伺いしたところ「鉄腕アトムの連載開始と時を同じくして生まれた私は、科学の進歩が人類に幸福をもたらすと本気で信じているところがあって、このコンクールの公募を知った時、若い人達が科学を押し広げてくれるとの期待もあり応募しました」との事。「シナリオの構成を考える為、図書館に通って理科の学習指導要領を始め十数冊の教育関連書に目を通しました。シナリオの主人公のように私も、小中学生の理科の勉強をしたんです」と出雲さん。
今後の抱負をお聞きしたところ「認めて頂ける嬉しさを繰り返し味わいたいと思っています。そのためにも、シナリオを書き続けます!」と。
頑張って下さい!
大阪校出身の福井ちひろさん(49期)と、凪司工房さん(依田晃典さん51期)が、3月に放送されたNHK-FM青春アドベンチャー『マナカナの大阪LOVERS』を、執筆されました。
そこで、先月紹介しました福井ちひろさんに続き、今月は凪司工房さんにお話をお聞きします。
「関西を舞台にしたラブストーリーを、と言うお話をNHKの方からいただきました」と凪司さん。「題名が『君を探し続けて』と言うのですが、関西が舞台ということで大阪・神戸・京都を出して場所を移動するように書きました」とのこと。
「OKが出るまで、何度か書き直しました。やはり、ラジオドラマと言う事なので、わかり易く聴けるように自分なりに考え、声だけだからこそ出来る話を書きました」と。
収録現場にも参加されたそうですがその時の感想を、とお聞きしたところ「とにかくバタバタしていました。こう言う収録現場に参加したのは初めてだったんですが、緊張しました。現場で打ち合わせをしたり、セリフの直しをしたり、良い経験をさせてもらいました」「収録現場でも思った事なんですが、台本にないいい音(SE)が入っていたり、いいスタッフさん達に恵まれてとても助けられました。書く事も、もちろん大切な事なんですが、今回、収録現場にも参加してみて、そう言う事が一番勉強になったと思います」と凪司さん。
「あと、やはり放送されたあとの反響が気になりました。マナカナさん効果なのか、反響は良かったみたいです」との事。「これからは、すみずみまで気を配った、もっと良い作品を書いていきたいと思ってます」と。
これからも、楽しみな凪司さん。頑張って下さい!
大阪校出身の福井ちひろさん(49期)と、凪司工房さん(依田晃典さん51期)が3月1日(月)から12日(金)に放送された、NHK-FM青春アドベンチャー『マナカナの大阪LOVERS』を執筆されました。
関西を舞台にした10本のオムニバスラブストーリー。その中の2本をお二人が執筆!今月と来月はお二人に執筆時の事や、収録現場の感想などをお聞きします。
まず今月は福井ちひろさん。最初に、書かれる事になった経緯をお尋ねしたところ、「過去にBKのラジオドラマ脚本賞を入賞したと言う事で、昨年の夏頃にお話をいただきました。今回は他のライターさんも過去に入賞された方なんです」との事。
「題名が『鈴虫が鳴く庭で』と言うのですが、私自身京都出身と言うこともあり、以前から気になっていた鈴虫寺を使って何か書きたいと思っていました。今回はラジオドラマと言うことで、鈴虫の鳴き声を効果的に使えると思い、書き上げました」と。
「今までに何本かラジオドラマを書かせてもらったのですが、現場に入ってからの直し作業が不得意で、直さなくてもいいように、かなり時間をかけて練りました。その甲斐があってか一発OKをもらいました」と福井さん。収録現場にも参加されたそうですがその時の感想を、とお聞きしたところ「緊張しました。俳優さんは皆さんお上手な方達なので、なにも言うことはないのですが特に和尚さん役を演じてもらった鶴見辰吾さんはすごく雰囲気が出てよかったと思います」との事。
「今後の抱負は、テレビドラマや映画の仕事をしたいです。実は今回、NHKの方にお会いした時に、次はテレビドラマを書きたいです!とお願いしてきました」と。
これからも楽しみな福井さん。頑張って下さい!
作家集団の出雲弘紀さん(64期)の作品「四十六枚目の写真」が、NHK仙台放送局第33回FMオーディオドラマ脚本募集にて、審査員奨励賞を受賞されました。
「通知を受けた時、とてもうれしかったです。ちょうど受けた日が12月25日ということもあり、うれしいクリスマスプレゼントだと思いました」と出雲さん。「この作品は、研修科での課題『医者』をもとに、ラジオドラマ用に膨らませて書きました。長男一家が仙台に転勤になり、初孫が生まれました。記念すべき年に仙台に思い出が残せたらと、NHK仙台放送局に応募しました」との事。
「東北が舞台という事で、ラストは雪のシーンを入れたくて入れました。でも書いてみて、どちらかと言うと、ラジオドラマより映像向きのシナリオになってしまいました」と、苦笑いの出雲さん。
シナリオを続けられた理由をお聞きしたところ、「映画が好きで映画から学ぶ事の多い人生を過ごしてきました。私の思いを映像で伝えられ、人に喜んでもらえる作品を書きたい一念で続けてきました」と出雲さん。
「今後は、大人の情感漂うドラマを書きたいと思っています。尚且つ、どのような状況でも努力は報われるハッピーエンドの作品を書いていきたいと思います」との事。
今、アラ還世代の方が頑張っています!
大阪校出身の凪司工房さん(依田晃典さん51期)の書かれた「あの夏の宿題」が第30回BK(NHK大阪放送局)ラジオドラマ脚本賞の佳作を受賞されました。「最終審査12編に残り、そして佳作を頂けるなんて夢にも思いませんでした」と凪司さん。
「実家に帰ってきて時間にも余裕が出来たので、とにかくコンクールに沢山出そうと思い、今回のBKにも出しました」との事。「今回書くにあたり対策と言いますか、NHKと言う事もあり局が持っているカラーを意識して考えて書きました」と凪司さん。
「高校生の頃から小説を書いていました。昔から書く事が好きで、本屋で野沢尚さんが書かれているシナリオを見て、小説とは違いシナリオってこう言うものなんだと思いました」と。「シナリオ・センター大阪校に入り、シナリオの書き方を学んだのはもちろんの事、学校的な楽しさがあり充実した毎日でした。研修科での20枚シナリオは自分の中でかなり追い込まれ、それが今となっては良い経験となっています」と凪司さん。「10年ほど書き続けているんですが、20代の頃は書く事にすごく焦りを感じていました。でも30代になってからは、あまり焦りを感じなくなりました。それよりも、しっかりとした作品を書く事が大事なんだと思うようになりました」と。
シナリオを書かれる一番の理由は何ですか?とお尋ねしたところ「シナリオには小説とは違ったシナリオでしか表現出来ない事があり、それが楽しくて書いています」と。「今後は、日常的な事を書いていても丁寧に描き、繊細な作品を書いていきたいと思っています。もちろんコンクールにも出していきます!」と凪司さん。
頑張って下さい!
作家集団の小林和世さん(52期)が、第15回函館港イルミナシオン映画祭2009第13回シナリオ大賞にて、大賞を受賞されました。
「今の大阪弁は、大阪の田舎弁であるのが耳障りでイヤだなと思い、昔の大阪弁を書きたいと思い応募しました。作品としては、地味ですが…」と小林さん。受賞の連絡を受けた時の感想をお聞きしたところ「えー、どういうことかな?と。この作品は受賞ラインに掛かるようなトレンディ描写でもないし、間違いかな?と思いました」と。
「シナリオを書くようになったきっかけは、子供の時から芝居に係わっていたんですが、20代の途中から全く離れてしまい、サラリーマン第二の定年を前に、これでは我が人生完結しないぞ!と。2002年春、小島先生にシナリオに関しては知識ゼロですが、今から始めてもいいですか?と聞きました。それがきっかけです」と。
「今後は、何処まで私の手に負えるか否かは別ですがエンターテイメントを書いていきたいと思っています。歴史の渦の中、命を賭け直面する苦悩と戦い、愛と生を謳歌し、カッコウ良く自己完結する、クサーイ人を憧れをもって書きたいと思ってます。不景気で映画制作もままならぬようですが、短編でなくとも、何とか映像化される道があるとうれしいですね」と小林さん。
パワフルな小林さん。頑張って下さい!
作家集団の長谷川薫さん(50期)作の「世界でいちばん長い道」がNHK奈良放送局ドラマ・万葉ラブストーリー第四回脚本コンテストにて、佳作を受賞されました。
「関西を舞台にしたドラマということで身近ということもあり、ずっと気になっていたコンクールでした」と長谷川さん。「題材は一年以上前から考えていたものですが、キャラクター、ストーリーがなかなか定まらず、書けずに放っておいたものを今回やっと書き上げることが出来ました」とのこと。
受賞の連絡を受けた時の感想をお聞きしたところ「現実とは思えず夢か妄想かと思いました。とても嬉しい一方で、自分の書いたものに、多くの方が関わって映像化して下さるということが怖くなりました」と。「こんなに長く書き続けていられるのは、好きな映画やドラマを見て胸が震えるほど感動し、自分の学んでいる世界はこんなにもすごい世界なのだと、再確認することでモチベーションが上がり、少しでもこの世界に近づきたい、自分も次こそ少しでも良いものを書きたい!と思っているからだと思います」と長谷川さん。
「ゼミではいつも目から鱗の事を学び、ドキドキするような体験をさせてもらったり、先生やクラスの人達と色々な話をすることが本当に楽しいです」と。「今後はもっともっと勉強し、一生懸命生きる人間の美しさやかっこよさなどを、描ければと思います」とのこと。
今後が楽しみです!