Prifile

元NHK大阪放送局(BK)プロデューサー。

『心はいつもラムネ色』『鮎のうた』他多数のBK発のテレビ・ラジオドラマの名作に携わられた先生。


★プロになる必須条件は何ですか?
 業界はどんなプロを求めているのですか?

 一言で言えば、新しい魅力です。そして、今あることで物事を判断しない、ということ。受け手の潜在的欲求に応えられるか?ということが大事です。また、何を持ってドラマの良さかと言うと、いいセリフが書けることが、一番の魅力になります。

★ドラマにしようと思うシナリオに
 共通点のようなものはありますか?

 どういう場所でドラマを起こし、ドラマを転がしていくかということの魅力があることと、人間関係がよく描かれているということです。

★NHKの場合、新人ライターの発掘は
  どのように行われていますか?

 ラジオの懸賞など各中央局単位でやっています。大阪もラジオドラマの懸賞を必ずやっています。昔はラジオドラマの研究会があって、藤本義一さん、田辺聖子さんなど、ここから出ました。どんなに素質や才能があっても、場がないとそれを発揮しようがないのです。

★今の時代に合っていないシナリオについて
  どうお考えですか?

 人間を描くのがドラマである以上、情に訴える部分は今も昔も変わっていません。ただ、切り口とか感性については、今の時代を勉強していないと、セリフのリズムなどが時代にあっていないことによって、同じ内容でも引っ掛かかったり引っ掛かからなかったりということになるのは事実です。

★携わられた作品で印象に残るお話をお聞かせ下さい。

 原作のある作品の場合、原作者が取材されている場所にいつも感心します。まず、人の行かないような所を選んでドラマを作られていることが、大きく印象に残ります。発想や自分の考えを変えようと思う時、同じような生活の中から新しい発想は生まれて来ない。旅などで違う場所に自分を置いてみると、思いもよらない発想が生まれて来る。全然知らない人に会ってみる。その根っこにあるのが好奇心です。好奇心のない人は可能性がないということです。

 

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