入学Q&A

Q. 私は全くの初心者ですが、既に脚本の勉強をしている方もいらっしゃるようです。ハンディキャップはありませんか?
A. 当校のシナリオ作家養成講座は初心者の方から始めていただけますようにカリキュラムを組んでいます。どうぞご安心ください。
既にシナリオの勉強をされていた方には、今までの知識を一旦白紙に戻していただく覚悟で挑まれることをお勧めします。
Q. 年齢的に若い方が多いようですが、中高年のスタートにハンディキャップはありませんか?
A. 若い人は勿論、若々しくて瑞々しいシナリオを書かれるといいのですが、同時にシナリオには人生経験が問われます。
ご年配の方には人生の引き出しがたくさんありますし、ご年配の方にしか描けないドラマがあります。それを目指していただければ学び甲斐のある勉強であることが、きっと実感いただけることと思います。
Q. どの位の期間、勉強するとプロのライターになれるのでしょう?
A. これは個人差ですので一概にお答えできません。
しかしあまりに早急にチャンスを掴まれた方の中で、その後に続く実力が満ちていなかったという例もあります。まず2年間くらいは無我夢中でどっぷりシナリオ漬けになって勉強していただくことがお勧めです。
このことはどんな勉強にもあてはまることだと思います。
Q. 小説とシナリオと、どう勉強方法は違うのでしょうか?
A. 小説と較べてシナリオはテクニックが非常に明確です。
抽象論や精神論はシナリオ・センターでは意味をもちません。テクニックをしっかり身につけていただいて、書けるようになっていただくのが、センターの方法です。
センターで学んだ方は必ず書けるようになります。
Q. どんなタイプの人がシナリオライターに向いているのでしょうか?
A. ドラマや映画の製作現場はたくさんの人と力を合わせることによって進んでいきます。
ですから、協調性のある人で、打たれ強い人が向いています。しかしイエスマンであるだけなら、周囲から本当の意味での信頼は得られません。表面的ではなくても、内心ではしっかり揺るがない作家魂を持ち続けていられる人が、理想的な姿かと思います。
ただ誰しもそれは大変難しいことであり、なんの努力もなく理想体であるはずはありません。
現在素晴らしいお仕事をされている先輩ライターの方たちも、それぞれ懸命な努力によって培われてこられたのです。このことはセンターに入学されましても、徐々にお分かりいただけて、身につけていただけることです。
Q. 大人の人が多いようですが、未成年でもついてゆけますか?
A. この頃のティーンエイジャーの方は教科書にもシナリオが載っていることもあり、自然な形でセリフを描けるようです。ある意味で詩を書くことより、ドラマのセリフを書かれた方が、いいものがどんどん出てくる可能性もあります。
周囲の方が年上の方ばかりで、最初は少しご心配されるかも知れませんが、どんどん描いてみてください。年配者には年配者にしか表現できない世界があるのと 同じように、ティーンエイジャーにはティーンエイジャーにしか表現できない世界があるはずです。
伸び伸びと日頃の思いを吐き出してみてください。
Q. たくさん習作を書き続けるシステムのように伺いましたが、ネタは尽きないのでしょうか?
A. あくまで習作であり秀作ではありません。
人を驚かすような名作を書く必要はありません。身近な設定で習作を積んでいただくのがベストです。と言ってもネタが尽きて悩むこともあるでしょう。それを 乗り越える為には、いつも人の話に耳を傾けることが一番大切です。耳を傾けられない人は、世界がどんどん狭くなります。またあらゆることに関心を抱くよう に、常にアンテナを張り巡らせることも大切です。
センターには色々な職業の色々な世代の方が来られます。センターで友だちになった人から、知らなかった世界もたくさん学べ、描ける世界も広がり、考え方も 広く大きく育って行きます。そういった人と人との触れあいを、センターではとても大事にしています。
Q. 若い人向けのテンポの早いドラマを面白く思わないのですが、それでもシナリオライターに向いているでしょうか?
A. シナリオ・センターにはトレンディドラマを目指す人だけが通われている訳ではありません。
映画を目指す人もいれば、ラジオドラマや戯曲、小説を目指す人も通われています。ですから、ご自分の長所を発揮できるジャンルを目指していただきたいと思います。
個性がなくなりつつある現代、特にご自分の得意なジャンルにこだわりを持っていただくことは、将来性のあることです。
Q. 将来、小説を書きたいのですが、シナリオを学ぶことは遠回りですか?
A. シナリオから小説に転向されたプロや、どちらも書いていらっしゃるプロがこの頃目立ちます。
アメリカのシドニー・シェルダンもシナリオライター出身の小説家です。シナリオ・センター出身の方では、赤川次郎さんや、「リング」「ラセン」の鈴木光司 さんや、直木賞作家の乃南アサさん、また第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞されたシナリオ・センター大阪校出身の吉野万理子さんがいらっしゃい ます。
シナリオを学び、小説を書くことのメリットは、まず構成力が強くなることが一番にあげられます。
そして、テレビという媒体を徹底的に身近に感じて勉強しますので、エンタティメント性も自然に身についてゆくことも、大事なポイントです。
小説も読んでもらわなければ自己満足です。その意味でシナリオから小説へという方法をとられた作家は、たくさんの人に読んでもらえる作家へと、自然に無理なく進まれているのが現状です。
Q. 映画監督になりたいのですが、シナリオを学ぶべきですか?
A. 当校には映画監督の講師がいますが、現場での経験から、みなさんが口を揃えて答えられます。もちろんイエスです。
シナリオの分からない監督では監督の仕事はできません。最終的に監督を目指される方でも、シナリオの勉強は必須です。本が良くなければ、いい映画はできません。本が分からなければ、いい映画は撮れません。
まずゼロからスタートさせるのは本の力です。
Q. 映画のシナリオとテレビのシナリオはどこが違うのですか?
A. 講義の中でこのことはしっかり学んでいただくのですが、簡単に違いをあげますと、セリフ力が求められるのはテレビのシナリオで、映像表現を求められるのは、映画のシナリオです。
Q. 全然映画も観ていませんし、本も読んでいません。それでもいいでのでしょうか?
A. シナリオ・センターに通われてから、映画館に頻繁に通われた方はたくさんいらっしゃいます。
観よう、読もうと思ったときがスタートです。それは入学されてからで充分です。内館牧子さんのロングセラーのエッセイ「切ないOLに捧ぐ」の中にも出てき ますが、内館さんご自身もセンターに入学されてから、後藤千津子所長に勧められて、頻繁に映画をご覧になるようになられたそうです。
人間、思った時がスタートです。
Q. 戯曲を書いていたのですが、シナリオへの転換は可能でしょうか?
A. 可能です。たくさんのそういった先輩がいます。
ただ、一旦今までの自信を捨てる勇気は必要です。それができた人の方が、どんどん吸収されるからです。
Q. ここに来ると友達がたくさんできると伺いましたが、人と付き合うのが嫌いです。それでもいいのでしょうか?
A. 物を書く人は得てして人付きあいの苦手な人の方が多いようです。
みなさん初めは人見知りされたり、お茶会や飲み会を遠慮されます。しかし、シナリオを描き続けるのに、狭い範疇に身を閉じ込めていても、それは机上論に過 ぎないことを、勉強を積み重ねられる過程で嫌ほど実感されます。またその実感のない方は、伸びてゆかない方とも言えるようです。
描くための努力として、あるがままに自分を置かず、努力することは必要です。
それほど難しく考えなくも、楽しい仲間はすぐにできますよ。シナリオ・センター大阪校はアットホームにみなさんをお迎えしていますから。
Q. 講義や添削の内容がわからない時はどうすればいいですか?
A. 作家養成講座は、月刊「ドラマ」や「公募ガイド」の誌面上でのシナリオ及び小説指導で定評があり、映画「武士の家計簿」「武士の献立」脚本家の柏田道夫をはじめ、関西出身のプロライター、小説家、映像作家を輩出してきたシナリオ・センター大阪校代表の小島与志絵が担当いたします。いつでもセンター所長にご質問ください。
Q. 携帯小説を書きたいのですが、シナリオ・センターで学べるのですか?
A. 最近では小説や携帯小説で活躍する卒業生が増えています。
それはシナリオの勉強で構成力やセリフ力が身につけられるからです。そして毎週継続して課題を書き続けることも作家力を身につけられる秘訣です。
携帯小説を指導する講座はありませんが、上級講座として小説研修クラスがあります。
Q. 仕事はシナリオ・センターで紹介してもらえるのですか?
A. シナリオライターという職業は、ほとんどの人が一匹狼で奮闘されているフリーの立場の職業です。
ですから一般的な就職斡旋という形は不可能な職種です。ただし、シナリオ・センターには業界から常に仕事の注文が来ます。その場合、上達された上のクラス の方にのみ注文を紹介するシステムとして、ライターズバンクを東京校で設けています。大阪校の生徒にもメールで注文内容が届き、各自メールで企画書やシナ リオを送信しています。
そういった意味では、東京大阪間の距離は大変短くなっています。
また、関西発のラジオドラマ等の依頼も大阪校では頂いております。その場合も上達された上のクラスの人にご紹介しています。
又、プロの作家になられた方には、シナリオ作家協会、及び、放送作家協会への入会手続きのサポートをさせていただいています。