第9回放課後倶楽部 平成16年2月28日(土曜日) | |||||||||||||||
「文楽の世界から学ぶこと」 | |||||||||||||||
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講義内容 |
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艶やかな文楽人形に和服姿の講師……。昨春襲名披露された文楽人形遣い・三世桐竹勘十郎氏のご講演は、いつもと少し違って日本色ムード豊な中、始まりました。 印象深かったのは、本物の人形を使っての実演に、持参下さった様々な小道具。頭と右手を遣う主遣い、左手を遣う左遣い、足を遣う足遣い……3人遣いによる人形はどのように動かされるか? 3人の息の合わせ方、動きのタブー、魂のふき込み方など、動かして楽しく解説して下さり、時代の中で練り上げられた心技一体の芸能に、参加者もついため息。小道具では、主遣いが舞台で履く下駄や、めったに見ることができない、特別な文字で書かれた貴重な台本など、演じる人の汗が感じられるようなものでした。 修業についてはその厳しさを、ご自身の苦い経験に、ちょっと笑えるエピソードも交えて説明。師匠や先輩、同輩との関係に、未知の世界に生きる方たちのドラマが感じられました。 他、歴史、頭や人形の仕かけ、実際にあった人形にまつわるミステリアスなお話など、内容は盛り沢山。文楽通への第1歩を踏み出した気分でした。 お話の中でも「出るときは、自分が何者であるかよく考える」「技術に加え、役の性根をつかむことが大切」などの言葉は、ライターも身につまされるもので、伝統芸能の世界に学ぶところ大の2時間でした。 |
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参加された方々のお声 |
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表情と、気持ちが伝わってくるものだと思いました。不思議な気持ちがします。歌舞伎を観るようになってから文楽にも興味を持ち、何度か観ましたが、そのたびに浄瑠璃方と人形方の息など、感動しました。しかし、大阪ではありがたいことに毎月といっていいほど文楽が観られるという安心感で、行こう行こうと思いながら…という状態です。もったいないです。4月はぜひ行かせていただきます。 ・文楽について全く無知で、資料を読みながら話についていけるかと心配でしたが、おもしろそうと、すごく興味がわいてきました。人形の、本物の人間のような動きがとても感動的でした。 ・文楽の世界に少しも触れたことのない私でしたが、すっかりそのおもしろさに取り付かれてしまいました。人形で人間よりも人間らしく演じることを心がけるとおっしゃられたことに、とても感銘を受けました。自分の技術を高める向上心を学ばせていただきました。 ・「師から盗む」という精神からは、最近の何でも教えてもらわないと出来ない風潮への風刺を感じ、とてもおろしろかったです。 ・未知の世界のお話でしたが、とてもおもしろく、わかりやすく、拝聴させていただきました。 ・本当に一度、ナマの文楽を観に行きたくなりました。文楽の知識だけでなく、何かを表現する人の心意気のようなものが伝わってきて、とても有意義な時間でした。ありがとうございました。 ・女形は円で描くように優しく遣うなど、細かい芸事のやり方が分かり、おもしろかったです。三人で人形を動かすにあたり、合図されているなど、大変だなぁと感じました。「人間よりも人間らしく」との人形の動きが実際に観られて感動しました。修業時代の、舞台が終わったら人形がばらされていたというエピソードが、とてもおもしろかったです。技と心のバランスが必要ということが、大変勉強になりました。 ・文楽は今まで一度観ただけですが、本日は所作の流れの美しさに感動しました。風にたなびく大樹そのまま、自然を感じました。無機質なものが生きる、呼吸すると感じました。又、女性として奥ゆかしい動作、優雅さなど、とても勉強になり、次回、劇場で拝見するときの気持ちが、きっと変わっているだろうと感じました。 ・すばらしいお話をお聞きすることができて感激しました。文楽を観たいと思いましたし、文楽のシナリオを書いてみたいと思っています。できればもう一度、講義をお聞きしたいです。 ・桐竹先生のおっしゃっていた、ナニワ言葉がなかなか聞けなくなりました。ぜひ次の機会には、その使い方、アクセント、イントネーションなどを伺いたく存じます。 ・師匠と弟子の厳しい関係に、ドラマ以上のドラマを感じました。 ・舞台の時は険しい表情をなさっている勘十郎先生の、普段の明るくてあたたかなお人柄 がよく伺えて、大変楽しかったです。ますます勘十郎先生、文楽のファンになりました。本当にありがとうございました。 ・文楽について、言葉は知っていますが、全く無知でした。どのように動かすのかから、心得まで伺えて、なによりも楽しかったです。又、人に対するお心遣いも、人一倍と感じました。お父さまが子どもの頃、楽屋につれていって下さったり…というエピソード、親が遊園地や旅行につれていくよりも、仕事場につれていく…すばらしい事だと思います。 ・人形遣いというのは技術者であり、演技者であるという言葉が、心に残りました。人形を遣うということは、全身で奏でる表現であることが、よく分かりました。「義経千本桜」必ず観にいきます。 ・大学時代に能楽(金春流)をしていたので、興味があり出席しました。人形はもちろんですが、まず先生の品と華に圧倒されました。ほんのわずかな手の動き、顎の角度で、人形がぞくりとするほどなまめかしくて色っぽいので、とても惹きつけられました。何よりも足遣いをさせていただいたのが嬉しかったです。ぜひ4月公演を観にいきたいと思っています。 |