第21回放課後倶楽部 平成17年3月26日(土曜日)
シナリオライターになるために、へこたれないコツ、教えます。
「夢は見るより叶えよう!」
西井史子先生

  西井史子(にしい のぶこ)氏プロフィール

奈良県生駒市出身。短大卒業後、株式会社リクルートに入社。就職情報誌の企画・編集を担当。独立後、フリーライターとして「とらばーゆ」「家庭画報」「VERY」などの記事を執筆。同時に脚本家を志し、シナリオセンターへ。(シナリオ・センター大阪校42期生)河野雅人先生、後藤千津子先生のゼミでシナリオを学ぶ。プロットライターを経て、2003年春の昼帯・TBS「愛の110番」でドラマ・デビュー。昨年は劇場用映画とテレビ朝日“土曜ワイド”の脚本を執筆。ただ今、フジテレビ“金曜エンターテイメント”を執筆中。※土曜ワイドと映画については、内容・タイトルは、まだオフレコです。


メッセージ
脚本家になる夢に向かって頑張っているみなさん! 私も、まだまだ夢の途中ですが、何とかプロとして仕事をしています。プロになるためには、コネも才能も運も若さも体力も、なぁんにもいりません。条件はただ一つだけ。それは、プロになるまで諦めない事です。これが結構難しいのです。でも、大丈夫! どんな時でもへこたれないコツ、お教えします。ただし、才能・強運・特技、いずれかをお持ちの方には参考になりませんので、悪しからず。


講義内容

「プロのシナリオライター?ほんとキッツイですよ!」----アンチ、張り手で始まった、シナリオライター、西井史子先生の御講義。力強い前向きなトーク、明るいリズミカルなテンポに、参加者はグイグイ引き込まれていきました。

 「シナリオライターになる!!」と決意されてから、プロデビューまでの道のり。そしてデビュー後の数々のエピソード。興味深いお話が、あれもこれもと飛びだしました。特に、時間との戦いの「昼ドラ」は、かなりハードだったとか。30分モノを一日一話考えずに書き続け、布団では眠れない日が一ヵ月半も! また反対に、じっくりと時間をかけるのが「二時間サスペンス」。シナハン、会議、直しを繰り返し、企画から撮影までの日数は、なんと一年四ヶ月! 臨場感タップリのお話に、何度も驚きの声がもれました。

 そして、シナリオライターに近づく具体的なヒントまで!----「コンクールに勝つためのポイントは、シナハン、勉強会、見直し期間」「シナリオだけではなく、企画書の書き方を勉強しておくといい」「制作会社は常にプロットライターを欲しがっている」等。また、アイデアの見つけ方や取材の裏ワザなども、惜しげもなく公開してくださいました。そして、印象的だったお言葉は、「プロになるまでやめないこと!」

 すぐに実戦に繋がりそうな御講義。知識だけではなくパワーまで頂いたようです。

参加された方々のお声
・実際のお仕事の話、特にデビュー前後のお話が聞けて、プロになるとこんな感じなんだとイメージができました。迷ったりヘコンだりのくり返しですが、こういうお話を聞き、「またがんばろう!」と復活できるいい刺激になりました。

・はじめてシナリオに関することに参加したのですが、どういう世界なのかわからないぼんやりしたものが、現実的に目の前にみえるようになりました。ありがとうございました。

・とっても素適な話だったと思います。「なりたい」ではなく「なる」というのがすごく面白かったです。ちょっと自分がそこまで言えるか迷ってしまいましたが。企画を盗られた時に、プロデューサーではなくペーペーである自分に意識を向けるのは、人間としてすごいなと思いました。

・今周りを見渡してみると、色々な情報が満ち溢れていて、全部を吸収しようとすると「自分」というものを見失いそうになり、結局一番大切なこともどこかに置き忘れている。それが現実のような気がします。そんな自分に喝を入れて頂きました。まだ何をしたいかというのが明確ではありませんが、つねに五感をフル活動させて、一度始めたことは実現させるまでやめないという気持ちを持ち続けていきたいと思いました。

・大先輩ですが、何か同じ「におい」のする人だなと感じました。今年四月からいよいよ本格的にシナリオの世界を体験しますが、おおよそ乗り越える「カクゴ」はできているので、あとは自分の頑張り次第です。数年後、シナリオの相談で西井先生に再会したいです。シナリオライターに「なりたい」ではなく「なる」つもりで来ましたので!

・シナリオライターには魅力が必要だと思いました。

・西井先生のお話を聞いていると、「プロのシナリオライターになるんだ!!」という情熱がよく伝わってきました。シナリオのことを何も知らずに講演を聞きに行かせていただきましたが、「昼ドラ」や「サスペンス」などの詳しいことも教えていただいて、とても参考になりました。同時にシナリオライターになるまでの厳しさも教えていただき、ありがたかったです。これからも頑張ってください。応援しています。

・今日初めて参加しました。「こんなにいろんな人たちがいるんだ」ということと、「諦めなければ何でもできるんだ」ということを知ることができました。昔の夢は小説家ですが、今の夢はTBSの大映ドラマを書くことです。まだスタート地点ですが、TBSの「金八先生」や大映の「学園ドラマ」シリーズを書いていきたいです。

・正直いって、シナリオライターについて全く無知な状態でしたので、今回のお話は色々と興味深く聞かせていただきました。特に企画書を書くことが、実際にプロになった時にかなり重要であるということなど「なるほど」と思いました。まだ企画書の書き方などはわかりませんが、今後の参考になるお話であったことは間違いなく、参加させていただいたことに感謝いたします。

・裏側のお話を聞いて、本当にたいへんだな〜と思いました。「寝られへんのか〜。8時間寝ている俺はどないしょ?」と思いました。ユンケルと友達にならなアカンとは・・・タモリの顔が浮かびました。でも、活き活きおしゃべりされる姿は、「やっぱええ仕事してるんやな」と思いました。

・四月から基礎講座に参加させていただく者ですが、現役のシナリオライターの方の生の声を聞けたのは初めてで、実体験から出てくる話はすごくリアルでイメージが伝わり、社会人としての共感もあり、参加できて大変よかったと思います。あと、シナリオライターになるためには、「意志の強さ」と、「チャンスは物にする貪欲さ」と、「物事をプラス思考に考えられること」と、「明るくいることを心がけること」が大事なんだ、ということを、今回の西井先生の講義を通して感じることができました。


・とても刺激的なお話でした。まず話し始められた瞬間から圧倒されるようなパワーがビシビシと伝わってきました。つらい事もたくさん経験されているはずなのに、それらが全てエネルギーになって、ますます強い光を発する源になっているようでした。たぶん、苦しかったりつらかったりするような出来事を、エネルギーに変換する能力に優れている方なんだと思いました。今日は、その変換方法の秘訣をちょこっと覗かせて頂けたような気がします。人それぞれ合う方法は様々かもしれませんが、間違いなく大きな力をもらうことができました。頑張る力が湧いてきました。ありがとうございました。これからも頑張ってください。