関西こだわり屋さん瓦版
PLANET STUDYO PLAS ONE

プラネット・プラス・ワン代表の
富岡邦彦さん

梅田堂山町の映画上映館プラネット・プラス・ワン代表の富岡邦彦さんをお訪ねしました。
制作も含めて幅広くご活躍の富岡さんからは、こよなく映画を愛される情熱が伝わってきました。

■このミニシアターがオープンするまでの経緯を教えて
  ください。

 1972年に大阪市立大学映研の仲間たちが個人のコレクションを持ち寄って、プラネット映画資料図書館を南森町に作りました。6000本以上フィルムもあり、個人の収集としての規模は関西では最大かと思います。
 プラス・ワンは1995年に同映画資料館の運営するミニシアターとしてオープンしました。
 南森町の頃から私は資料図書館へ通っていたのですが、その後、東京で黒澤清監督と共に映画作りを経て帰阪し、ここを運営することにしました。
■プラネット・プラス・ワンの主旨は?

 一つはシネマテイクの役割です。
 観るべき映画を観てもらって、次の世代の人を育てたいと思っています。
 もう一つは、映画のライブハウスです。音楽の世界ではライブハウスからデビューする人がいます。映画もそんな所があれば、そこから認められて一般の映画館のロードショーに繋がることもあります。現にここからスタートして一般公開された作品もあり、インディーズ系映画作家の製作上映活動の支援も行っています。


■今の映画を目指す人へひとこと

最近の若い人は余り映画を観なくなっています。観るとしても新しい映画しか観ません。観るべき映画を観ていないので、密度の濃い物語を読み取れなくなっています。

 私は映像学校で教えていますが、生徒に聞いたところ、小津安二郎を知っている人が300人中3人。ヒチコックも同じくらいで、知っていても観たことのある人は1人か2人。これはショックでした。映画を専門的に学ぼうという人達なのに、知らないから学校で教えてもらおうという姿勢です。
 昔は自分で知りたい情報、映画、上映館、全て自分で探して、一本の映画を観にいくための労力を払いました。

 このままでは映画は美術館に飾られるようになるのでは…と危惧します。

みなさんは観るべき映画は観ていますか? 耳も目も痛い人がいるのでは? 上映のプログラムや資料図書館について詳しくは http://www.go.to/planet1 をご覧ください。